文献紹介5 基本チェックリスト(事務局 田村)2023/12/20

前回は本研究の高齢者機能評価スクリーニングツールについて記載しました。
今回は、基本チェックリスト(Kihon check list, KCL)についてです。医療関係者は知らない方が多いと思いますので、何回かに分けて概説します。
今回は概要です。次回以降、KCLを検証した論文の紹介、欧米のfrailの調査との関係などをみてみましょう。

基本チェックリスト(Kihon check list, KCL)
健康長寿ネット(https://www.tyojyu.or.jp/net/kaigo-seido/chiiki-shien/kihonchekkurisuto.html)に記載されているものが分かりやすいのでそれを抜粋して記載します。概要を知っていただいて、介護関連の行政の取り組みを理解いただくとありがたく思います。すでに経験されているかもしれませんが、いずれ、みなさんも両親・祖父母で直面します。

生活や健康状態をチェックする基本チェックリストとは?
「基本チェックリストとは、65歳以上の高齢者が自分の生活や健康状態を振り返り、心身の機能で衰えているところがないかどうかをチェックするためのものです。生活機能の低下のおそれがある高齢者を早期に把握し、介護予防・日常生活支援総合事業 (https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/0000205730.pdf)へつなげることにより状態悪化を防ぐためのツールです。全25項目の質問で構成されています。」



基本チェックリストによる判定は、主に以下のような基準で行われます。
• 1~20までの20項目のうち10項目以上に該当(複数の項目に支障あり)
• 6~10までの5項目のうち3項目以上に該当(運動機能の低下)
• 11.12の2項目のすべてに該当(低栄養状態)
• 13~15までの3項目のうち2項目以上に該当(口腔機能の低下)
• 16.17の2項目のうちNo.16に該当(閉じこもり)
• 18~20までの3項目のうちいずれか1項目以上に該当(認知機能の低下)
• 21~25までの5項目のうち2項目以上に該当(うつ病の可能性)

文献紹介